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保存療法

- Medical treatment -

椎間板ヘルニアとなると多くの方が「手術をしないと駄目なんじゃ・・・」と不安に駆られます。実際、テレビ等で椎間板ヘルニアが取り上げられる場合、レーザー手術などが主役であったり、日常の生活が送れない程の深刻なヘルニア患者の方を手術するケースであったりと、「比較的重度」症状がメインです。

①牽引療法

腰椎のヘルニアの部分を物理的に引っ張り延ばして脊椎の矯正、背筋の緊張を取り除く治療です。牽引の方法には色々なタイプがあり、椅子に座った状態で上から首を吊り下げるような「頚椎矯正」や腰にベルトをつけ、ベッドの頭と足先に向けて引っ張る「腰椎牽引」から、施術主が直接両手を引っ張る「直接牽引」、更には専用機で宙吊りとなる牽引と、とても多彩です。
ほんの少し前までは自宅でできる牽引というと「健康ぶら下がり棒」等の簡易型の道具を使うしかありませんでしたが、今では自宅でも治療院で使っているような専門的な器具が購入できるようになり、余裕のある方などは自宅に宙吊りを行う機械を入れている方も増えてきました。
※使用には十分の注意が必要なのは言うまでもありません。

②温熱療法

温めて血流をよくして筋肉の弛緩を和らげるというものです。ホットパック・マイクロウェイブを使ってする方法ですが、炎症をきたしている場合は注意が必要です。
椎間板ヘルニアの発症直後は筋肉が炎症を起こしている可能性が高いですので、初期は「冷やして」炎症が治まってきたら暖めてあげましょう。「ホットパック」や「マイクロウェイブ」でなくても家庭用の「温湿布」などで患部を温めるのも効果的です。暖めてあげることによって筋肉がほぐれ、血管圧迫が収まりますので筋肉機能の回復に必要な「酸素」や「栄養素」がしっかりと筋肉に送られ、回復が早まります。

③低周波治療

電気刺激によって筋肉の働きを促したり疼き・痛みを取り除くものです。体が自分で出している「生体電流」と思い込み、徐々に電気信号の流れがスムーズになっていきます。弱った筋肉の機能維持目的で使用されるケースも多いようです。
この治療法は、今や「整形外科」「カイロプラクティック」「接骨/整骨」「整体」など等、様々な施術院にて実施されており、広く普及しています。家庭用の低周波治療器も安く手に入るようになってきたので身近になってきた治療法といえます。

④神経ブロック治療

神経伝導路にステロイド剤・局所麻酔薬を注射して、痛み・炎症を押さえ血流をよくして筋肉緊張を和らげるものです。「神経根ブロック」と「硬膜外ブロック」が代表的です
このような保存療法でかなり症状は緩和されます。この時同時に腰痛運動を教わっておくと今後の再発防止に役立ちます。椎間板ヘルニアの初期にはコルセットなどの装具を使用して脊柱を安定させると思います。これでかなり痛みは楽になりますが、長時間・長期間の使用は、背筋を衰えさせることになるので避けてください。

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症状緩和が見られない場合は手術

- Operation -

整形外科などでは上記の『保存療法』で改善しない場合は手術を行います。また、場合によっては緊急に施術を行わなくてはいけない場合もあります。それは、『膀胱直腸障害 』『強力な持続的痛み』『下肢の強度な麻痺』という場合です。

椎間板ヘルニアの外科手術による治療には主に下記のものがあります。


『LOVE法』
『経皮的髄核摘出術PN法』
『内視鏡下ヘルニア摘出術MED法』
『脊椎固定術』
『レーザー治療』
『経皮的椎体形成術』


これらの手術による椎間板ヘルニアの治療は保存療法を行って結果が出ない場合や、診断を行い悪性であると判断されたときに行われます。ただし、手術を行ったからと言って確実に症状がなくなるとは言い切れません。主治医と相談をした上で結論を出されることをお勧めいたします。手術時の麻酔については主に全身麻酔を用いることが多いようです。

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